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事業名

ゴミまで採集するビーチコーミングで海浜植物を守れ

【浜頓別町】クッチャロ湖等保全対策協議会 Webレポート

◆団体名 クッチャロ湖等保全対策協議会

◆事業名 ゴミまで採集するビーチコーミングで海浜植物を守れ

 

ベニヤ原生花園は、浜頓別町の北東部に位置する湿原です。ノハナショウブをはじめ100種以上の草花を支えるこの湿原の大きな特徴は、オホーツク海に面していることです。海から30mの距離にハマハタザオやウンラン等の海浜植物が生育し、ノハナショウブやクロユリ等が花を咲かせる湿原までの間を海浜植物によってグラデ ーションされているのですが、現在、漂着物ゴミが海浜植物の生息環境を脅かしています。お菓子の袋や空き缶、 冷蔵庫といった人工物が大量に漂着し、さらに釣り人が捨てたゴミも多く、海浜植物にとって悪影響といえます。 そこで、5月25日に浜頓別町民と一緒に清掃ビーチコ ーミングを実施しました。砂浜と海浜植物エリアをゴミ拾いしながら貝殻・流木・シーグラス等を併せて採集していきます。ゴミを拾う中で自分が気に入ったものを拾 っていくというのは、参加者から好評でした。子どもた ちの漂着物アートとして生かされることを考えると、ゴミにも関心が持てました。様々な国の文字が書かれたゴミもたくさんあり、「これ使えるんじゃない?」という声が聞こえてきて、楽しい活動となりました。他にも、「ゴミはあるけど、やっぱりきれいな湿原だ な」と町民の方が仰っていて、魅力再発見にも繋がったと感じています。 

 

浜頓別町ジュニアガイドアカデミーは、その後も8月まで1ヵ月に一度、ベニヤ原生花園で清掃ビーチコーミングを実施しました。子どもたちが盛り上がるのは、外国語が書かれたゴミを見つけた時と、シーグラスを見つけた時。世界との繋がりや私たちの生活との繋がりを実感する機会にな りました。さらに、8月にはベニヤ原生花園とクッチャロ湖で環境キャンプ、9月には洞爺湖と酪農学園大学で酪農学園大学体験入学を開催し、ベニヤ原生花園にゴミが漂着する理由、水であらゆ る場所が繋がることを環境地球科学研究室の吉田教授に教えていただきました。最初は、「ベニヤ原生花園とクッチャロ湖は繋がっている」と言われてもジュニアガイドは全く理解できず、「世界と繋がっている」などと言われても?マークが頭の上に出ていました。しかし、講義を受ける中で少しずつ理解できるようになり、ベニヤ原生花園と洞爺湖をそれぞれ中心に考えた時に、様々な環境が関わり合っていることを自分の言葉で説明するまで になっていました。

 

本事業を通して、ベニヤ原生花園の特徴、海浜植物に関心を持ってくれた町民が増えました。ジュニアガイド もご家族と自発的に清掃ビーチコーミングをしてくれた ようで、当協議会として喜びを感じています。清掃ビー チコーミングは次年度以降も続けていこうと思います。

クッチャロ湖等保全対策協議会
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クッチャロ湖等保全対策協議会

事業名

ゴミまで採集するビーチコーミングで海浜植物を守れ