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事業名

ウトナイ湖サンクチュアリ・ネイチャーセンターサポーター活動

【苫小牧市】公益財団法人日本野鳥の会 ウトナイ湖サンクチュアリ Webレポート

◆団体名 公益財団法人日本野鳥の会ウトナイ湖サンクチュアリ

◆事業名 ウトナイ湖サンクチュアリ・ネイチャーセンターサポーター活動

 

公益財団法人日本野鳥の会ウトナイ湖サンクチュアリ・ネイチャーセンターでは、北海道e-水プ ロジェクト助成金で、ウトナイ湖を含む勇払原野の自然を守るレンジャーのサポートをしていただくネイチャーセンターボランティア(サポーター)の活動を実施しました。 

全国初のバードサンクチュアリとして1981年にオープ ンして40年が過ぎ、開設当時多くいたボランティアの皆さんも近年7名ほどとなってしまいました。工業都市である苫小牧において、この先、将来にわたり持続的にウトナイ湖を含む勇払原野の自然を守っていくには、暮らしている地域の方の力が欠かせません。そこで、2023年より、世代を問わずボランティアを募集したところ、現在5歳から70代までの34名に増加しました。

 

 2024年度のサポーター活動では、自然を守るために必要な定期的な鳥類のモニタリング調査を毎月2回実施したほか、希少種オオジシギやチュウヒに関する調査を5月に行ないました。またサポーター活動に必要になる情報を得るための研修も行ない、10月に勇払原野の一部である河川改修をされず原始の姿を残す美々川についての講習とカヌ ー下りを体験しました。さらに11月には勇払原野の一部である弁天沼および浜厚真をバスで巡り、水が作り出す湿地環境が、希少鳥類をはじめとした多くの生きもの生息地であることを、実際に現地を見てもらいながら知っていただきました。

 

自然環境の管理活動としては、湖周辺に広がる森の自然再興を目指す活動を実施しています。薪炭林だったネイチ ャーセンター周辺の林は細く、野鳥などの生きものが利用する樹洞が少ないことから、森が出来るまでのサポートとして巣箱の設置を予定しております。そこで、樹洞を利用する生きものの調査として、バットディテクターを使用したコウモリ調査およびそのエサ資源となる夜行性の昆虫の調査も実施しました。サポーターの皆さんに昆虫の識別も行 なってもらい、識別の難しさや大変さを実感していただき ました。他にも、外来植物オオアワダチソウの抜き取りや、ネイチャーセンターの来訪者向けの水草の展示作成も行ないました。

 

この1年をかけて、自然を守るためのスキル(調査や環境管理)、地域の自然を知っていただくための研修(ウトナイ湖、美々川を含む勇払原野の自然環境の理解)を行ないました。 始めた当初は、レンジャーや長年支えて来てくださったベテランサポーターの皆さんが説明しな がらの調査でしたが、次第に新たに入ったサポーターの皆さんも率先して行なってくださるようになりました。自然を守る活動の上では欠かせない調査スキルや流れを、この1年でサポーターの皆さんに覚えていただくことができました。 

 

次年度は、引き続きサポーターの皆さんに定期的な調査活動をしていただきながら、調査で集めたデータをまとめる作業や、その結果を分析し、次の環境管理など保全活動を考えるところを目指して行ないたいと思っています。そしてレンジャーが行なう自然観察会などの普及事業の案内等のサポート、環境管理としてゴミ拾い活動、他の地域にある湿地で保全活動されている方々との交流や連携なども行ないたいと考えています。

公益財団法人日本野鳥の会ウトナイ湖サンクチュアリ
次世代コース

公益財団法人日本野鳥の会ウトナイ湖サンクチュアリ

事業名

ウトナイ湖サンクチュアリ・ネイチャーセンターサポーター活動