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事業名

アマモウォッチとベントス相調査

【浜中町】特定非営利活動法人霧多布湿原ナショナルトラスト Webレポート

◆団体名 特定非営利活動法人霧多布湿原ナショナルトラスト

◆事業名 アマモウォッチとベントス相調査    

 

当団体は、北海道e-水プロジェクト助成金を活用し、霧多布湿原流域の琵琶瀬川河口において、アマモのモニタリング調査およびアマモ場に生息する生物の採取、同定調査を北海道霧多布高等学校の生徒と協働で実施しました。

 

 ① アマモ・モニタリング調査に関する事前レクチャー(2024年6月27日実施)アマモのモニタリング調査を行う前に、地域のアマモ専門家であるAmamoworksの河内直子氏に、霧多布高校の生徒に対して、「アマモとは何か?」や「モニタリング調査を行う意義」に関す るレクチャーをしていただきました。

 

②アマモのモニタリング調査(2024年7月5日実施)この日も河内氏を講師としてお呼びし、アマモのモニタリング調査を実施しました。モニタリン グ調査の現場までは歩いていくことはできないため、地元のガイド業者であるLandEdgeにお願いし、カヌーで現場まで移動しました。調査地では2班に分かれて100mラインを引き、10mおきに50cm×50cmの方形枠を5個投げて、各方形枠内のア マモの被度を記録しました。 

 

③アマモ場の生物調査(2024年7月8日実施)この日は、河内氏のほかにベントス相の専門家である北海道大学厚岸臨海実験所の伊藤柚里氏を講師に、アマモ場に生息している生物の採取作業を行いました。アマモの生育している10か所で直径15㎝径のコアサンプラーを深さ20㎝まで差し込み、中に入っている泥をすべて網で濾してチャック付き保存袋の中に入れてエタノールで固定した。

 

④採取した生物の分別作業(2024年8月26日実地) 生物調査にて採取した生物は後日高校の理科室で分別作業を行った。ピンセットと顕微鏡を用いて、動物とそうでないもの(植物の根や葉など)に分類し、動物のみをサンプル管に入れ、保管した。

 

⑤生物の同定作業(2024年9月3日実施)分別した生物は、北海道大学厚岸臨海実験所の学生2名の指導の下、生物顕微鏡を用いて種同定作業を行った。その結果、アマモ場内に以下の生物が生息していることを確認することができた。確認できた生物種:ヤマトカワゴカイ又はヒメヤマトカワゴカイ、ホソウミニナ、サビシラトリ、クロスジムシロ、サシバゴカイ科、タマシキゴカイ科、フサゴカイ科

 

⑥ 調査結果のまとめ、発表資料作成(2024年9月11日、24日実施)調査によって得られた結果を表やグラフに変換し、10月の発表会に向けてパワーポイント資料を作成した。各生徒が担当のスライドを分かりやすいように工夫しながら作成した。 

 

⑦ 「海辺の自然再生・高校生サミット」での成果発表霧多布高等学校の生徒2名が代表として参加し、アマモ ウォッチを始めてから10年間の成果と今年度実施した生物調査の結果を発表した。

特定非営利活動法人霧多布湿原ナショナルトラスト
しずくコース

特定非営利活動法人霧多布湿原ナショナルトラスト

事業名

アマモウォッチとベントス相調査