Webレポート

事業名

「獲物のあるビオトープ」での自然体験学習

【室蘭市】 「NPO法人 ビオトープ・イタンキ in 室蘭」 Webレポート

本助成金による事業として、NPO法人化20周年記念事業と自然体験学習事業を実施しましたのでそれぞれを報告します。また本法人の広報活動として市民活動ミュージアムに出展したことを合わせて報告いたします。 

<NPO法人化20周年記念事業> 

富良野の自然に親しむ会会長の永盛俊行氏をお招きし、「蝶の眼から見た北海道の自然」と題した講演会を開催しました。永盛先生にビオトープ・イタンキを見学いただいた後、蝶の生態や環境保護について、休憩を挟んで約2時間の充実したご講演をしていただきました。講演で昆虫採集をする子どもが少なくなっているとのことで、ビオトープ・イタンキの自然体験学習は昆虫採集の入門の場としても重要であると認識を新たにしました。また、永盛先生とも情報交換ができ、今後のビオトープ・イタンキへの移入植物・蝶の参考になりました。 

<自然体験学習事業>

 自然体験学習事業では、当初予定されていた4小学校のほか、今年は初めて室蘭市の学校適応指導教室である室蘭市教育サポートセンターくじらん通称「くじらん教室」が参加、中学校としては初めてとなる港北中学校の総合的な学習の時間「ふるさと教育」が実施、また室蘭栄高等学校定時制の遠足を兼ねた自然観察会も実施され、保育園の4歳児から高校生までの幅広い学年の方にビオトープ・イタンキの自然環境を学んで、自然に親しんでもらうことができました。 小学校による自然体験学習では、約1週間前に各学校に出向いて事前学習を行い、ビオトープ・イタンキの成り立ち、歴史や現在の植生、生息している生物について1時間から2時間で説明をしました。また、映像だけではなくて昆虫標本や生きた水生生物を持ち込んで、サイズ感や動きなどを体験してもらい、翌週の自然体験学習で自分たちが採集するイメージを持ってもらいます。 自然体験学習がビオトープ・イタンキの最大の特徴です。生態系を回復させたビオトープで子ども達が自由に採取できる、そのような場は、道内は元より全国的にもほとんどありません。 7/16の旭ヶ丘小学校による自然体験学習が最初でした。当日はあいにくの雨模様でしたが、雨の中で池に入ってずぶ濡れになって採取するという現代っ子達が経験したことがない未知の体験をして大いに楽しむことができました。おそらくこの経験は楽しい思い出として一生記憶に残ることでしょう。7/18の自然体験学習は海陽小学校の3年生、自然体験学習の常連校だけあって採取した生物を持ち帰って飼育を希望する児童も多く、ミズカマキリやタニシに与えるエサについて、積極的に質問していました。9/3の自然体験学習は八丁平小学校の3年生、市内で最大規模の学校です。 事前学習で知った様々な生物を実際に自分たちの手で捕まえ、触ってみるということは子ども達にとって貴重な体験となり、自分たちが捕まえた生物を実際に飼育し観察してみることで自然・生命の尊さを感じることもできるでしょう。 

<広報活動事業>

 11月8日(土)~9日(日)に開催された市民活動ミュージアム2025に出展、パネルや昆虫標本、生体展示を行い、ビオトープ・イタンキを市民に知っていただくための広報活動を行いました。 

NPO法人 ビオトープ・イタンキ in 室蘭
しずくコース

NPO法人 ビオトープ・イタンキ in 室蘭

事業名

「獲物のあるビオトープ」での自然体験学習

室蘭市潮見公園に湿地を復元し、在来の樹木や林床植物を植樹し、在来の昆虫、水生生物が生息できるビオトープを整えています。このビオトープで、子ども達が自由に遊び採集もできる自然体験の「場」を提供・整備し、市内の小学校や保育所などによる自然体験学習会を開催して、子ども達に地域の自然環境や、自然科学の楽しさと素晴らしさ、生命の尊さを学んでもらう活動を行っています。