Webレポート
富良野盆地の原風景・鳥沼湿地林再生プロジェクト
【富良野市】 「富良野の自然に親しむ会」 Webレポート
富良野の自然に親しむ会では、北海道e-水プロジェクトの支援を受け、鳥沼湿地林・再生プロジェクトを実施しました。私たちが大切にしているフィールド「鳥沼公園」は湿地帯が大部分を占めていた富良野盆地低地部の面影を残す原風景で、ハンノキやミズバショウが生育しヘイケボタルが飛び交っていましたが、近年乾燥化の進行が著しく、その姿は失われつつあります。
この状況を明らかにし、保全のための方針を探るため、私たちは初春に樹木相調査を行ったのを皮切りに、地下水位計を製作して設置し秋から測定、春から秋にかけ3回の林床植生調査といった調査を行いました。
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5月24日には富良野の自然に親しむ集い第1回「初夏の植物しらべ」にて講座参加者と共に植生調査を行いました。
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7月12日には富良野の自然に親しむ集い第2回「虫とり名人に学ぶ昆虫講座」にて昆虫採集に取り組みながら講座参加者に地下水位計設置の様子を紹介しました。
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10月16日には乾燥化の指標としてクマイザサ分布調査を富良野西中学校のインターン生と共に行いました。
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調査するときは、多くは自然観察講座の形をとり、一般参加者の皆さんに協力していただき、地域にわずかに残る原風景の自然環境を残していきたいという思いを共有することができたと思います。
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調査結果を見ると、樹木・林床植生などにおいて現在の様子が見えてきました。過去の調査結果が比較できる区画もあり、比べると湿地生の植生が減っていることがよくわかります。また、地下水位の測定結果を見ると、降雨後は地下水位が上がりますが、数日のうちに地下水位が下がってしまう様子がみてとれますし、地下水位自体が湿地生の植生を維持するのは難しいほどひくくなってしまっているのがわかりました。
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2月21日には富良野の自然に親しむ集い第5回「樹木調べin雪の森」を開催して樹木相の残りの区画を調べ、さらに来年度にかけて測定・調査を続け、地下水位低下と乾燥化の対策を検討していきます。
富良野の自然に親しむ会
富良野盆地の原風景・鳥沼湿地林再生プロジェクト
富良野の自然に親しむ会は地元の方々に地域の自然環境に親しむ機会を提供しながら、保全に向けた活動を行っており、自然観察会や講演会などの教育普及事業を開催す るほか、自然環境の調査研究・ガイドブックの発行に取り組んでいます。会員には動物・植物・昆虫・魚類・地質・考古学などの様々な専門がおり、それぞれの分野を活かして 活動しています。今回は、主要な活動場所である市内の鳥沼公園の湿地林が乾燥化に直面していることから、その対策のための調査を展開してきます。