Webレポート

事業名

ビオトープ公園「自然空間はぼろ」の水鳥池再生事業

【羽幌町】羽幌みんなで作る自然空間協議会 Webレポート

◆団体名 羽幌みんなで作る自然空間協議会

◆事業名 ビオトープ公園「自然空間はぼろ」の水鳥池再生事業

 

羽幌みんなでつくる自然空間協議会は、ビオトープ公園 「自然空間はぼろ」にある開放水面を生物でにぎわう空間へと再生するため、北海道e-水プロジェクトの助成金で「ビ オトープ公園自然空間はぼろの水鳥池再生事業」を実施し ました。

 

ビオトープ公園は羽幌市街地を流れる福寿川(旧羽幌川)流域にあり、当協議会や地元の団体によって造成活動が続けられています。平成30年にe-水プロジェクトの支援を受けて実施した生物調査より、トンボ類や水生生物にとっ て良好な生息環境を維持していることが分かりました。しかし、水鳥池と呼ばれるビオトープ内最大面積の池が水生植物の過剰な繁茂と堆積によって、水質が悪い状態であることも判明しました。今回の事業では、水鳥池を生き物でにぎわう空間へと再生することと、地域住民が池の再生に携わることで水環境の保全の大切さを理解してもらうことを目的に事業を展開していきました。

 

水鳥池の浚渫は、8月23日〜8月31日の期間に実施しました。長年の堆積物で池は完全に埋まっていましたが、重機を使った掘削作業で、池の大きさ7400㎡のうち約半分の面積を浚渫することができました。水面が開けたことでカルガモやカワセミ、シギ類などの水鳥の利用が早速、確認されました。

また、水環境保全の大切さやビオトープ公園の魅力を普及啓発するため、地元住民を対象としたイベントを計5回実施しました。 

 

5月28日、ビオトープ公園の自然散策会を開催しまし た。イベントでは活動紹介やビオトープ公園の案内&散策、植樹を行った他、浚渫前の水鳥池の見学や説明なども行いました。当日は12名の方が参加してくださいました。

 

6月12日、「身近な生物多様性を知る」をテーマに羽幌 高校との連携授業として、ビオトープ公園の生物調査を行いました。調査では、昆虫18種、植物25種、水生生物1 3種を記録することができました。

 

7月15日、海鳥センター主催イベントの海鳥フェステ ィバルにあわせて、当協議会からブースを出展し、パネルを使った協議会の紹介や今回の浚渫事業 の紹介、記念プレート作り体験など行いました。イベントでは子供たちを中心にたくさんの方がブ ースに遊びにきてくださいました。

 

9月10日、羽幌高校ラグビー部の学生さんと一緒に水鳥池のガマの刈り取り作業を行いました。胴長を履いて池の中に入り、ガマの間引きを行いました。 

 

10月22日、刈り取ったガマを使ったイベントとして、「シキナでコースター作り-身近な植物とアイヌ文化-」を開催しました。当日は7名の方が参加してくださり、8月に浚渫を行った水鳥池の案内とガマを使ったコースター作りを行いました。

 

事業を実施したことで、大規模な浚渫が出来ただけでなく、自然観察会や環境教育を通じて、多くの人が水辺の生き物やビオトープ公園に興味を持つきっかけを作ることができました。今後は、水鳥池 で多様な生物が生息できる環境づくりを目指した造成活動を継続する他、地域住民や羽幌高校と連携して、水鳥池の生物相の変化をモニタリングしていく予定です。

羽幌みんなで作る自然空間協議会
e-水コース

羽幌みんなで作る自然空間協議会

事業名

ビオトープ公園「自然空間はぼろ」の水鳥池再生事業