Webレポート
水辺の命 私たちの守るもの
【札幌市】旭山自然調査隊 Webレポート
◆団体名 旭山自然調査隊
◆事業名 水辺の命 私たちの守るもの
旭山自然調査隊は、北海道 e-水プロジェクト助成金で、旭山の森における集水域で水辺の環境整備および水辺の命を守る活動を行いました。調査、保護活動、自然体験プログラム(自然観察会)を連動させ、 旭山の森に残る環境を守る活動を行いました。
その 1「日本アマガエル計画」 今年5月、旭山記念公園の学びの森と呼ばれるエリアにプラスチック製の池を埋め、「日本アマガエル」の産卵場所を作りました。プラスチック製の池を2つ埋めたので「双子池」と名前をつけました。この場所は毎年日本アマガエルの声が聞こえる場所です。まだ姿を見たことがないので始めた計画です。今か今かと待ち ましたが野鳥が水場として使うだけで日本アマガエルは産卵しませんでした。11月まで観察を続け、使われなかった理由を考えました。日当たりが良すぎた。水温が高かった。乾燥しすぎていた。など色々な改善点があげられました。今年の取り組みをもとに改善し、来年もまた挑戦することにしました。
その 2「ふしぎ池大解剖計画」今年9月、都市環境林にある「ふしぎ池」とよんでいる池の測量と池底調査を行いました。この池は2016年から毎年「エゾアカカエル」 「エゾ サンショウウオ」の卵塊を観察している湧水のある池です。池底には落ち葉が堆積し、酸素不足になっています。また山から雪解けとともに土砂が 流入していることが分かりました。生き物が繁殖地として使い続けること ができるよう池底の環境改善が必要だということがわかりました。
旭山自然調査隊は、「日本アマガエル計画」や「ふしぎ池大解剖計画」 などの保全活動と体験型自然観察会「森のたんけん隊」(毎月1 回)と近隣小学校への環境教育支援を連携し、旭山の森を守る活動を行っていま す。今年で7年目となる活動も小さな命の繋がりを知り、生物多様性や希少種を守る活動として定着してきました。単発のイベントに終わることな く、参加された方や携わる方が「地元の自然を守りたいと想う心」を持ってくれるような、草の根運動となりつつあります。

旭山自然調査隊
水辺の命 私たちの守るもの