Webレポート
札幌市南区周辺・アズマヒキガエル調査および防除対策費
【札幌】両爬の生態系をかんガエル・札幌市南区チーム Webレポート
◆団体名 両爬の生態系をかんガエル・札幌市南区チーム
◆事業名 札幌市南区周辺・アズマヒキガエル調査および防除対策費
両爬の生態系をかんガエル・札幌市南区チーム(以後かんガエルとする)は、北海道 e-水プロジェクト助成金(しずくコース)で、札幌市南区周辺のアズマヒキガエル調査および防除対策を実施しました。
かんガエルは、国内外来種のアズマヒキガエルの札幌市南区への移入を契機に結成されました。在来の両生類や爬虫類を中心に様々な影響を考え、基本的には北海道札幌市の在来の生態系を維持していくために考え・活動していく会です。現在は主に北ノ沢地区のアズマヒキガエルの分布調査や防除活動を行っています。
今回行った事業は、早春にアズマヒキガエルが産卵に集まる池に「入ると出 られない罠」を設置し、効率的に産卵に来たアズマヒキガエルを捕獲するものです。4月16~17日にかけ、罠の下ごしらえから設置を行い、4月から6月にかけて捕獲を行いました。産卵が終わると、アズマヒキガエルは池に寄り付かなくなるため、産卵期が終了した6月19日には罠を撤去しました。
この間に捕獲されたアズマヒキガエルは2675匹(オス1877匹、メス755匹、不明43匹)に及びました。その後の周辺での調査で少数が捕獲され、11月までに2690匹(オス1886匹、メス759匹、不明45匹)となりました。近年での活動では2018年に30匹程度の目撃があり、2019年には485匹の捕獲、2020年は3130匹、2021年は3669匹の捕獲がありました。2022年は若干減って2690匹となりましたので、今後のアズマヒキガエルの減少傾向が期待されます。
ヒキガエルの防除活動は、結果が出始めるのに数年かかります。繁殖しに来るのは、成熟したヒキガエルだけなので、子供のヒキガエルは春に池にやって来ません。ヒキガエルが大人になるにはオスで3年、メスで4年かかると言われています。そのため、防除開始から3~4年後まではおそらく、卵を産みに集まるカエルの数は激減しないと思われます。そのため、今後も数年は劇的な変化が起こらない可能性はありますが、長い目で見て活動に効力があるかどうかの判断を考えていきたいと思います。
重要なのは、今後も継続して調査・防除をしていくことや、アズマヒキガエ ルの分布状況が広がりきる前に早期に抑え込むことだと考えています。

両爬の生態系をかんガエル・札幌市南区チーム
札幌市南区周辺・アズマヒキガエル調査および防除対策費