Webレポート
駒生川のマイクロプラスチック調査
【美幌町】駒生川に魚道をつくる会 Webレポート
団体名:駒生川に魚道をつくる会
事業名:駒生川のマイクロプラスチック調査
近年、新たな環境問題として取り上げられるようになったのが、マイクロプラスチック(直径5㎜以下のプラスチックごみ)です。マイクロプラスチックの大きな問題は、木材や草などとは異なり、いくら小さくなっても完全に分解されることがないことです。もし、生き物がマイクロプラスチックを食べてしまうと、食欲減退や体長低下、消化管の損傷などの危険があります。また、マイクロプラスチックを小さな生き物が食べ、さらにその小さな生き物をより大きな生き物が食べることで、生態系全体に汚染が広がっていきます。
2019年、網走川本流でマイクロプラスチックの調査が行われ、最も少ない場所では0.25個/㎥、最も多い場所では0.90個/㎥のマイクロプラスチックが見つかりました。しかし、全国平均の1.6個/㎥(0.4㎎/㎥)と比較して、非常に少ないことがわかりました。
一方、私たちが活動する駒生川は、美幌町の市街地を流れることから、網走川本流よりも多くのマイクロプラスチックが存在する可能性があります。私たちは手作り魚道を通して、これまで多くの魚を遡上させてきましたが、これらの魚の生息環境を良好に保つためにもマイクロプラスチックの状況を調べる必要がありました。
今回、駒生川で実施した調査では、最小で0個/㎥、最大で1.03個/㎥と網走川に比べて、わずかに多くなっていました。それでも全国平均の1.6個/㎥よりは少ない状況でした。私たちが予想していたよりも少ない量のマイクロプラスチックですが、発生源となるプラスチックごみは流域に捨てられていることがあります。こうしたゴミを拾うことやゴミを捨てない社会づくりのためにも、普及啓蒙を続けていければと考えています。
令和元年のG20大阪サミットでは、海洋ブラスチックごみによる新たな汚染を2050年までにゼロにすることを目指す「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」が取り締まり国で共有されました。そのため、日本は、世界でも先頭をきってプラスチックゴミの対策を行っていかなければなりません。今回は、美幌高等学校の生徒の皆さんと活動できた点は、良い普及啓蒙ができたと考えています。

駒生川に魚道をつくる会
駒生川のマイクロプラスチック調査