Webレポート

事業名

環境共生型汚水処理システムの実践研究と普及活動

【余市町】特定非営利活動法人北海道エコビレッジ推進プロジェクト Webレポート

団体名:特定非営利活動法人北海道エコビレッジ推進プロジェクト

事業名:環境共生型汚水処理システムの実践研究と普及啓発 

 

特定非営利活動法人北海道エコビレッジ推進プロジェクトは、北海道e-水プロジェクト助成金で、環境共生型汚水処理システムの実践研究と普及啓発事業を実施しました。

一般的な汚染浄化システムのメカニズムを学び、当団体の敷地に適した汚水処理システムを考案することを目的に、2019年5月に1回目のワークショップを実施しました。参加者は11名、日本工業大学の樋口先生を講師としてお招きしました。

1回目のワークショップや現地調査の結果を踏まえて、実際に汚水処理システムを設置することを目的に、2019年9月に2回目のワークショップを実施しました。参加者は17名、日本工業大学の樋口先生を講師としてお招きして、研究室の学生が設計した設計図をもとに施工を行いました。

 

設置した汚水処理システムの性能評価のため、2019年11月に3回目のワークショップを実施しました。参加者は5名、日本工業大学の学生が講師となり、水質調査の結果発表と、実際に水質検査のデモンストレーションを実施しました。水質検査を体験された参加者からは、「このような簡便な方法で水質の汚染が調べられるなら、私の活動する自然体験施設でも検査を実施したい」との感想をいただきました。

水質評価の結果、排水の汚染を表す指標であるBODの値が、元の汚れの92%まで浄化し、1リットルあたり34mgまで下げることができました。また、河川や湖沼の富栄養化の原因となるリンについても、元の汚れの75%まで浄化し、1リットルあたり0.69mgまで下げることができました。このことから、設置後2ヶ月で、高い汚水浄化能力を持つシステムであることが確認されました。

 

参加者は道内の自然体験施設等で働いている方もおり、「浄化槽の仕組みや法律について学ぶことができて良かった」、「汚水浄化装置の持つ汚いイメージを、『可愛い』『役に立つ』ように変えて、道民の水環境に対する意識を変えていきたい」などの声をいただきました。

今回の事業では、市販の材料を用いて、電気などのエネルギーを使わずに高い浄化能力を持つ汚水処理システムの開発を達成することができました。また、計3回のワークショップで、延べ33名の参加者に技術や考え方を普及することができましたので、道内の水環境の保全と、道民の水環境意識の向上に貢献できたものと思います。

 

今後も継続的なモニタリング調査によって効果の持続性を調べ、より多くの方に技術や考え方を広めていきたいと考えています。

特定非営利活動法人北海道エコビレッジ推進プロジェクト

特定非営利活動法人北海道エコビレッジ推進プロジェクト
助成団体

特定非営利活動法人北海道エコビレッジ推進プロジェクト

事業名

環境共生型汚水処理システムの実践研究と普及活動