Webレポート
石狩川流域湿地環境啓発事業
【札幌市】石狩川流域 湿地・水辺・海岸ネットワーク Webレポート
団体名:石狩川流域 湿地・水辺・海岸ネットワーク
事業名:石狩川流域湿地環境啓発事業
石狩川流域 湿地・水辺・海岸ネットワークは、北海道e-水プロジェクト助成金で、石狩川流域にわずかに残された湿地の保全・利活用をすすめていくための調査、探索会・ワークショップ・映像製作等の啓発活動を実施しました。
未保全湿地の調査及び探索会を5回開催しました。世田谷湿原、石狩市美登位付近の防風林や原野などを調査し、貴重な植物等の残存を継続して確認することが出来ました。また、新十津川町の徳富ダム西方に点在するエリアがスゲ類やミズゴケ類が生育する自然度の高い湿原であることが本調査で確認することができました。
湿地の魅力をより多くの人たちに伝えるために映像づくりも本事業では行いました。美唄湿原をはじめとする貴重な動植物が存在する湿原の魅力・価値を約5分間の映像にまとめました。なかなか興味・関心のない人にはなじみのない湿地ですが、湿地の魅力・価値を分かりやすく伝えるツールをつくることができました。映像は団体のYoutubeチャンネルに流し広く市民に今後伝えていく予定です。
9月14日には当別川右岸の池でワークショップのためにヒシを採取しました。ヒシは池や沼の水面に葉を浮かべる、浮葉植物の一種です。ちなみに、アイヌ語ではこのヒシの実を「ペカンペ」と呼び、デンプンが多く含まれているため、湖畔のコタンの人々にとっては重要な食糧でした。1時間ほどで、約1,300個のヒシの実を採取することができました。ワークショップは12月に「ぺカンペ(ヒシ)を食べよう」というタイトルで実施をしました。
また、湿地についてあまりなじみのない市民向けの集まりも開催をしました。7月12日に「サポーターミーティング」を行い、約12名の参加がありました。湿地にまつわる疑問に答えたり、湿地を活かした企画を考えたりする機会となりました。また、この集まりを通じて新たな企画も生まれ、湿地に興味・関心のある市民を増やすことができました。
今回の事業を通じて、湿地保全団体単体では取り組むのが難しかった、未保全湿地の調査・探索会、啓蒙啓発のための映像作成をすることができ、より幅広い市民に湿地の魅力を伝えることができました。今後は、助成金で製作したツールを活用し、より多くの市民に湿地の魅力を発信する取り組みを実施していきます。
石狩川流域 湿地・水辺・海岸ネットワーク

石狩川流域 湿地・水辺・海岸ネットワーク
石狩川流域湿地環境啓発事業