Webレポート
阿寒湖チュウルイ湾でのマリモ総個体数一斉調査プロジェクト
【釧路市】阿寒湖のマリモ保全推進委員会 Webレポート
団体名:阿寒湖のマリモ保全推進委員会
事業名:阿寒湖チュウルイ湾でのマリモ総個体数一斉調査プロジェクト
阿寒湖のマリモ生育地では2010年頃から水草が異常増殖し、これに伴ってマリモの分布面積が縮小しています。しかしながら、マリモの数や量の変化については、1997年以降のデータが無いため把握できていません。このため当委員会では、今後のマリモ保護対策を検討するための現状把握を目的として、この度、北海道e-水プロジェクトの助成を受けて、22年振りにマリモの一斉調査を実施しました。
調査には多くの人手が必要なため、広報用のポスター・チラシを制作し、7月初旬からボランティア調査員の募集を開始しました。SNSやWebフォームなども活用して広く募集を呼びかけた結果、1カ月で定員を超える応募を頂きました。
調査員の募集と並行して、調査対象となるマリモ試料を阿寒湖北部のチュウルイ湾で採取しました。直径約28cm、高さ40cmの円筒枠をマリモ群落の中に入れ、枠内に入ったマリモをすべて採取します。
一斉調査は8月25日から9月1日にかけて実施しました。参加者の年齢は11歳から85歳までと幅広く、8日間で延べ163名がマリモを大きさ毎に仕分けたり、ノギスやはかりを使ってマリモの直径や重さを計測しました。直径が20cmを超えるような大型マリモが現れた時は、みなさん手を休めて撮影会が始まります。普段は触れることのできない天然マリモを持ちながら嬉しそうに写真を撮る姿が多く目に留まりました。
計測調査が終了した後、マリモが生育するチュウルイ湾に立ち寄って観察会を行いました。調査を通してマリモに詳しくなったせいか、参加者からは専門的な質問が多く寄せられました。その後、計測が終わったマリモを参加者の手で湖に戻してもらいました。
今回の調査で計測して頂いたマリモは合計で約18,000個でした。おかげさまで、未来に引き継がれていく貴重なデータを取得することができました。参加者の皆様ならびに本助成事業の関係者の皆様にはこの場を借りて厚く御礼申し上げます。当委員会は、皆さんとマリモの未来について考えていきたいと考えています。今後もマリモの保護活動へのご理解・ご協力をお願い致します。
阿寒湖のマリモ保全推進委員会

阿寒湖のマリモ保全推進委員会
阿寒湖チュウルイ湾でのマリモ総個体数一斉調査プロジェクト