Webレポート

事業名

自然環境と野鳥と人が共生するための環境学習事業

【羽幌町】一般社団法人天売島おらが島活性化会議 Webレポート

団体名:自然環境と野鳥と人が共生するための環境授業

事業名:一般社団法人天売島おらが島活性化会議 

 

おらが島活性化会議では北海道e-水プロジェクト助成金でまず5月3日から6日までの3日間で過密になったトドマツ林の間伐、馬による運搬、また地元中学生対象の環境授業を行いました。この事業では島外から大学の教授や環境コンサルタント、馬搬の専門家など15名が来島し私たちおらが島メンバーと協働で作業を行いました。天売島の乱伐により一度消失したことにより地下水が枯渇してしまった歴史があり、昭和40年頃に植えられた木が現在過密になり間伐が必要となりました。先人が苦労して植えられた木を無駄にしないためにも有効活用の方法を学び、また次世代に繋ぐためにもこの取り組みを行うこととしました。間伐したトドマツ材は皮むきをして乾燥させ来年製材し、キャンプ場に洗い場を建設する事になりました。地元中学生も作業に参加して天売の森の歴史や強い森づくりについて学び、皮むき作業にも参加しました。馬で木材を運搬したことで地表を傷つけないというメリットの他、島民からの注目度が高く、作業を見学に来る人や宿に馬を見に来る方も多く、今回の活動の趣旨を間接的ではありますが伝えることに繋がったと思います。またこのあと天売中学校では森に関わる授業として炭作りなどを行い12月7日には参観日で天売の森のこれからについて発表会が行われました。

次世代に繋ぐという意味ではとても大きな成果だと考えます。

  

次に9月2日、環境コンサルタントオフィスマルマ代表長谷川雅広氏を天売島にお招きして森からはじまる水の循環について講演会を行いました。

長谷川さんにはあらかじめ天売の森の現状についても調査頂いた上で講演頂きました。水の循環を考えたとき、そこには多くの生命の循環があり私たち人間の営みに直結する大切な事だと言うことを長谷川さんからあらためて教わりました。最近話題のSDGsについてもお話しされ、持続可能な離島生活を考えると強い森づくりは不可欠であり、さらにその環境を活かし付加価値を上げることが基幹産業である漁業と観光業の発展に繋がると教えて頂きました。

また長谷川氏は羽幌町シーバードフレンドリーのコーディネーターでもあり、今後おらが島活性化との連携を結ぶ意味でもとても有意義な講演会となりました。反省点としては当日ウニ漁と時間が重なってしまい予定していた島民が参加できなかった事です。

  

講演会終了後はこの日参加してくださった島民の他、羽幌シーバードフレンドリーツアー参加者、北海道ベースボールアカデミー関係者の皆さんでウミネコの大繁殖地である黒崎海岸の清掃ボランティアを行いました。集められたゴミは羽幌町のご協力により処分されました。

島外、島内、そして行政とが連携して行うことができたとても有意義な事業だったと思います。

  

最後に10月29日に地域活性化の全国的なモデルでも知られる島根県隠岐諸島にある海士町から青山敦士氏をお招きし海士町での取り組みを中心に講演会を予定しておりましたが、天候が大荒れになってしまいフェリーの欠航が確定的だったためやむなく中止と致しました。

  

以上がe-水プロジェクトにおける私たちおらが島活性化会議の事業報告になりますが、今回の事業を通じてあらためて「島の水」を守ることは森を守ることになり、海を豊かにすることになり、島に暮らす私たちを豊かにしてくれることを学びました。

良い水環境をしっかり次世代に繋ぐことがこれからも天売島に暮らしていく最も大切なことだと考えますので、多方面の方々と連携した取り組みを続けて行こうと思います。

  

一般社団法人天売島おらが島活性化会議

一般社団法人天売島おらが島活性化会議
助成団体

一般社団法人天売島おらが島活性化会議

事業名

自然環境と野鳥と人が共生するための環境学習事業