Webレポート
地域一体となったマリモ群生地の復元再生活動
【阿寒町】阿寒湖のマリモ保全推進委員会 Webレポート
団体名:阿寒湖のマリモ保全推進委員会
事業名:地域一体となったマリモ群生地の復元再生活動
世界で唯一の球状マリモ群生地がある阿寒湖では、過去、西部と北部に2カ所ずつ、群生地が分布していましたが、このうち西部の2か所の群生地は、森林開発の影響で昭和の初期に消失してしまいました。阿寒湖のマリモ保全推進委員会は、失われた群生地の復元再生を長期目標として、この度、北海道e-水プロジェクトの助成を受けて、地域の小中学生と一緒に人工再生マリモ(マイマリモ)を用いた調査研究を行うこととしました。
6月中旬に25名の子供たちが集まり、展示中に破損したマリモの断片を丸めて再生させたマイマリモを31個作製しました。マイマリモにはICチップを埋め込み、大きさや重さの変化を追跡できるようにしました。
マイマリモの作製から約1週間後、9名の子供たちがカナディアンカヌーに乗り、阿寒湖西部のシュリコマベツ湾の4カ所に31個のマイマリモを係留して栽培を開始しました。
栽培開始から約4か月後の10月中旬に子供たちが再び集まり、マイマリモの成長を調査しました。その結果、重さが平均で2割増加していることが分かり、子供たちはとても喜んでいました。また、浅くて湖底が砂地の場所で育てたマイマリモは成長率が高いことも分かりました。
子供たちは、自分で作ったマリモに愛着が湧いたようで、イベント終了時には「もっと大きく育てたい!」という声が多く聞こえました。また、「マリモのことをもっと調べたい」という嬉しい感想も頂きました。来年度も引き続き活動を実施するとともに、マイマリモを用いて湖の環境を調べることで、群生地の再生に向けた知見の集積を進めていきたいと考えています。
阿寒湖のマリモ保全推進委員会

阿寒湖のマリモ保全推進委員会
地域一体となったマリモ群生地の復元再生活動