Webレポート
水中ドローン(ROV)による外来生物の観察生息調査及びザリガニサミット開催
【洞爺湖町】UWクリーンレイク洞爺湖 Webレポート
団体名:UWクリーンレイク洞爺湖
事業名:水中ドローン(ROV)による外来生物の観察生息調査及びザリガニサミット開催
UW クリーンレイク洞爺湖は北海道 e- 水プロジェクト助成金で、水中ドローン(ROV)による外来生 物の観察生息調査及びザリガニサミット開催事業を実施しました。 私達が普段何気なく過ごしている陸上生活と違い、水中環境は特殊な装備が必要で普段は観察すること が出来ない環境である事から本事業では、水中ドローン(遠隔操作により水中を潜行できる潜水探査機) を使用して水深の深い所や夜間の観察、潜水士では出来ない長時間の観察が可能になることから機材を導 入して湖底環境観察会、機材の見学会と操縦体験や出前観察会の実施、外来種問題の専門家を招き他地域 が抱える課題を考えるシンポジウム・ワークショップの開催など普及啓発と課題解決を目的として実施し ました。
平成 29 年 6 月 30 日に「のぞい てみよう ! さわってみよう ! 水の中の 外来種」を北海道外来カエル対策ネッ トワークと協同で行いました。水中 ドローンで初めて見る洞爺湖の湖底 観察、外来カエルの見分け方などに 多くの参加者、報道関係の皆様が来 場して頂きました。
平成 29 年 7 月 14 日・8 月 31 日には地元の洞爺湖町の虻田小学校と洞爺中学校の総合学習でウチダ ザリガニの環境学習と水中ドローンを使った湖底観察会を行いました。子供達からは洞爺湖の水は綺麗で 透き通っている、魚が見えた!ウチダザリガニ見えた!などモニターに映る映像を興味深く見ていました。
出張観察会は平成 29 年 9 月 16 日に大沼公園で大沼ラムサール隊の子供達と一緒に「大沼の湖底調べ」 を行いました。実際に子供達に水中ドローンを操縦してもらい大沼の湖底を調べてもらいました。バッテ リーが切れるまで夢中になって操縦しているのが印象的でした。
平成 29 年 10 月 28-29 日に釧路市春採湖と屈斜路湖に出張観察会に行ってきました。現地のウチダ ザリガニ防除活動を実施している関係者に参加して頂き、操縦方法などを指導してから実際に参加者が操 縦して湖底観察を行いました。
春採湖は濁っていて観察が困難でしたが隣にあるトンボの池では観察が出来ましたがウチダザリガニは 観察できませんでした。翌日は生憎の雨でしたが和琴フィールドハウスの協力で屈斜路湖和琴半島で観察 会を行い洞爺湖と同じような透明度の湖畔でウチダザリガニの生息観察が出来ました。 また、普及啓発事業として外来種対策シンポジウムを開催しました。基調講演は水辺の環境保全と外来 種対策と題して滋賀県立琵琶湖博物館専門学芸員の中井克樹氏に、他地域の課題と取り組みを照井滋晴氏 と高橋克巳氏に発表して頂き洞爺湖周辺の多くの方々に参加頂き、環境保全と外来種対策について考えて 頂ける場となりました。 また、開会の挨拶に北海道コカ・コーラボトリング ( 株 ) 広報・CSR 推進部長 佐藤一輝様よりご挨拶を 頂き大変ありがとうございました。
今年度の水中ドローンの事業では操縦に不慣れで上手く湖底へ到達出来なかったり、機材の不調や透明 度が悪く観察が出来ない、雨で機材の陸上機材の防水対策問題など課題の多い事業でしたが、普段目に出 来ない水中環境を水中ドローンで誰にでも観察が出来ることは素晴らしいことで、水中環境を観察して生 物多様性問題の解決に役立てる事と思います。 今後は水中ドローンの使用方法などをマニュアル化して貸し出し多くの人に水中環境を観察して保全活 動に役立てていけたらと考えています。
UW クリーンレイク洞爺湖

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水中ドローン(ROV)による外来生物の観察生息調査及びザリガニサミット開催