Webレポート

事業名

武利川再生プロジェクト

【遠軽町】NPO法人丸瀬布昆虫同好会 Webレポート

団体名:NPO法人丸瀬布昆虫同好会

事業名:武利川再生プロジェクト

 

NPO法人丸瀬布昆虫同好会は、北海道e-水プロジェクト助成金で、子どもたちが地域の武利川の生 物を知り、それを保全する活動を実施しました。 武利川は、昨年の台風で大きな被害を受けました。2年生以上は、昨年復旧活動を体験しました。5月 の 1 回目の活動では、白滝ジオパーク学芸委員により「災害と生きものの生活について」を学びました。 まだ復旧されずキャンプ場はまだ荒れたままですが、すぐそばの川には、もう水生昆虫やウチダザリガニ が採取でき、生きものが戻っている様子に子どもたちは驚いていました。その中でも、ウチダザリガニは、 昨年以上に見つかり、繁殖力の強さに驚かされました。

 

武利川の水生生物を調べる活動では、同好会会員が事前に調査を行いました。当日は子どもたちが川に 入り、水生生物やウチダザリガニを採取しました。すぐにアルコールに漬け保存しました。 ウチダザリガニは武利川上流部でも見つかり繁殖区域が広がっていること、在来種のニホンザリガニが いなくなっていることがわかりました。子どもたちは、身の回りの自然が壊されてきていることを知り、 行動するきっかけとなりました。

 

ウチダザリガニの駆除活動は、同好会会員の事前の生態調査からポイントを決め 6 回実施しました。 観光祭りでも開催し、町民やキャンパーに捕獲・観察・試食を行いました。子どもたちでも、簡単に大量 に捕獲できウチダザリガニから武利川を守ろうという気持ちでチラシ作りを行いました。チラシは、子ど もたちの手からキャンパーへ配布しました。

 

 8 月と 9 月には、アルコールに保管しておいた水生昆虫とウチダザリガニを樹脂の中に封入しました。 樹脂のにおいに負けずに作業しました。できあがった標本は、虫の苦手な子もじっくりと観察することが できます。3Dで腹部も口などの形状を観察することができます。また取り扱いが簡単でそのまま展示す ることができます。アルコールに漬けることで変色すること、作成に当たって気泡を入れないようにする ことや換気に留意しなければならないことがあります。

 

今回の事業では、水生生物の調査から外来種の駆除活動まで系統的に学ぶことができました。この活動 で、数人だったザリガニをさわれる子も増えました。川の生き物に興味をもつ子も出てきました。「地域 の自然の中で生きる子ども」が育ってきています。今後は地道な調査活動や体験活動を展開するとともに、同好会員が学び広げ、武利川と生態系を保全し ていく活動を展開していきたいとと考えています。 

 

NPO法人丸瀬布昆虫同好会

NPO法人丸瀬布昆虫同好会
助成団体

NPO法人丸瀬布昆虫同好会

事業名

武利川再生プロジェクト