Webレポート
石狩川流域湿地環境啓発事業
【札幌市】石狩川流域 湿地・水辺・海岸ネットワーク Webレポート
団体名:石狩川流域 湿地・水辺・海岸ネットワーク
事業名:石狩川流域湿地環境啓発事業
石狩川流域 湿地・水辺・海岸ネットワークは、北海道e-水プロジェクト助成金で、石狩川流域にわずかに残さ
れた湿地の保全・利活用をすすめていくための調査、探索会・ワークショップ・映像製作等の啓発活動を実施しました。
未保全湿地の調査では、保全団体等による保全が進んでいない湿地の状況を把握することを目的に、4月 ~8月にかけて計8ヶ所(4日間)を調査しました。結果として、湿地特有の貴重な植物が生息していることが分かりました。
7月17日の世田谷湿原探索会では、未保全湿地の探索を市民に呼びかけて実施しました。悪天候のなか、アドバイザーを務めた札幌市立大学の矢部和夫教授の説明のもと、約2時間かけて18名の参加者が湿原を探索しました。湿地札幌市近郊の江別市内に、貴重な植物が生息する湿原が存在していることに、参加市民から驚きの声が上がりました。本探索会を通じて、希少な植物が生息する湿原の魅力を多くの市民に伝えることができました。
11月12日にはガマによるチタラペづくりを実施しました。湿地の魅力は希少な動植物の生息場所であること
だけではなく、そこには湿地とともに暮らした人たちの文化がありました。湿地に関わる豊かな文化に触れるために、湿地に生えるガマを活用して作ったゴザづくり(チタラペづくり)を行いました。事前の準備として、9月30日に当別自然再生地にてガマの採集を行いました。平日にも関わらず、7名の方が参加しました。
11月12日当日は子ども8名を含む21名の方が参加しました。午前中はガマを採集した当別自然再生地の観察。午後は、アイヌ文化活動アドバイザーである貝澤美和子氏、貝澤珠美氏の指導のもとゴザをつくるための編み機づくり、その後は作った編み機でゴザをつくりました。
また、助成金では湿地の現状・魅力などを伝えるためのリーフレット、映像、編みぐるみ(編んだもんだら)を製作しました。映像は外来種問題を分かりやすく伝えられるよう、手作りの人形劇を映像にして、YouTube で公開をして多くの方に見てもらえるようにしました。
今回の事業を通じて、湿地保全団体単体では取り組むのが難しかった、美保全湿地の調査・探索会、啓蒙啓発のためのツールを実施することができ、より幅広い市民に湿地の魅力を伝えることができました。今後は、助成金で製作したツール(リーフレット、映像、編んだもんだら)を活用し、より多くの市民に湿地の魅力を発信する取り組みを実施していきます。
石狩川流域 湿地・水辺・海岸ネットワーク

石狩川流域 湿地・水辺・海岸ネットワーク
石狩川流域湿地環境啓発事業