Webレポート
夕張川自然再生協議会を基にした流域市民連携のいい川づくり
【栗山町】夕張川自然再生協議会 Webレポート
団体名:夕張川自然再生協議会
事業名:夕張川自然再生協議会を基にした流域市民連携のいい川づくり
夕張川自然再生協議会は、今年、2年目となる北海道 e‐水プロジェクト助成金で、栗山町行政・市民を基礎 にして、夕張川の流域連携組織づくり、河川の自然再生整備や水辺の清掃・保全、川体験学習等、以下のとおり、 大きく分けて6つの事業を実施しました。
1. 夕張川流域自治体連携シンポジウム開催を通した流域自治体連携組織づくり 11月19日に江別河川事務所・札幌建設管理部長沼出張所・栗山町の関係行政機関と流域自治体市民参加に よる夕張川流域自治体連携シンポジウムを行い、流域連携に向けた組織づくりを図った。そのことにより、由仁 町・夕張市・長沼町・岩見沢市からの市民参加があった。
2. サケ・マス自然復帰事業 4月2日に雨煙別川支流高橋の沢川からサケの稚魚放流を行い、6月16日にはサクラマスの幼魚の放流を実 施した。また、9月・10月・11月には夕張川と雨煙別川等支流の産卵床調査を行い、夕張川本流にシロザケ 33床、サクラマス7床を確認し、雨煙別川等支流にシロザケ5床、サクラマス57床を確認した。特に雨煙別 川では、「73年ぶり」に、実際に産卵しているサケ・マスの姿を見ることができた。
3. 歴史的な産業・文化遺産調査、資料蓄積 5月14日には旧夕張川の流れを辿るバスツアーを60名の参加者の下実施し、1857年の松浦武四郎の足 跡、アイヌ語地名、産業遺産を見学し好評を得た。
4. 湿原再生事業 7月から10月の期間、かつて夕張川下流部にあった湿原の調査を流域市民と連携し調査活動を行い、湿原再 生に向けた取り組みを行った。そのためのミズゴケ等の水生植物復元試験を江別河川事務所との協働で、下流域 の処分泥炭を活用し、ハサンベツ里山地で行い、湿生植物の復元に向けての一定の成果と知見を得ることができ た。
5. 雨煙別川等「いきもの豊かないい川づくり」事業 6月5日と11月27日にハサンベツ川の河床低下防止石組み講習市民工事実施。9月10日に雨煙別川清掃、 また、雨煙別川の夕張川合流部から雨煙別小学校コカ・コーラ環境ハウスまでの間の自然再生計画策定のための 現地調査とサケ・マスの産卵床形成のための市民工事を多数の市民参加の下、実施することができた。
6. 流域自治体小中学校川体験活動実施支援 増水のため中止になった南幌小学校を除き、栗山小学校、継立小学校、角田小学校、由仁小学校、北長沼小学 校、夕張小学校、岩見沢中央小学校、幌向小学校等で流域自治体の小学校で川体験活動を実施し支援することが できた。
以上、今年度の事業実施にあたり、川の自然再生活動にはたくさんの市民の参加があり、川体験学習では南幌 町を除く夕張川流域全自治体の小学生を主体に多くの参加をいただき、充実した事業が展開できたと考えます。 今後に向けては、具体的な「いきもの豊かないい川づくり」事業や流域連携の湿原再生事業、夕張川の流域の歴 史バスツアーの企画等、更に工夫し充実した事業を進めていきたいと思います。流域自治体連携組織づくりに向 けて、今年参加いただいた行政・市民を核に、来年度は夕張市・由仁町・長沼町・南幌町・岩見沢市の流域自治 体行政・市民への働きかけを行い、流域連携に向けた裾野を広げていきたいと考えます。
夕張川自然再生協議会

夕張川自然再生協議会
夕張川自然再生協議会を基にした流域市民連携のいい川づくり