Webレポート
武利川再生プロジェクト
【遠軽町】丸瀬布昆虫同好会 Webレポート
団体名:丸瀬布昆虫同好会
事業名:武利川再生プロジェクト
NPO法人丸瀬布昆虫同好会は、北海道e‐水プロジェクト助成金で、子どもたちが地域の武利川の生 物を知り、それを保全する活動を実施しました。 川の成り立ちを学ぶ事業では、白滝ジオパーク学芸員の指導で川のでき方の実験や川原の石集めから 武利川の成り立ちを学びました。この地域が火山であったことを体感しました。
武利川の水生生物を調べる活動では、同好会会員が事前に調査を行いました。当日は子どもたちが川 に入り、水生生物を8種捕獲しました。その中でウチダザリガニは38匹を数え、武利川が外来生物に 侵されていることがわかりました。
武利川上流部での水生生物を調べる活動でもウチダザリガニが見つかりました。丸瀬布昆虫生態館 の学芸員からウチダザリガニの特徴を学び、人の手によって繁殖区域が広がっていること、在来種の ニホンザリガニがいなくなっていることがわかりました。子どもたちは、身の回りの自然が壊されて きていることを知り、行動するきっかけとなりました。
ウチダザリガニの駆除活動は、同好会会員の事前の生態調査からポイントを決め実施しました。子ど もたちでも、簡単に大量に捕獲できたことで、繁殖が進んでいることがわかり、その後のポスター作り にも力が入りました。ウチダザリガニから武利川を守ろうという気持ちが高まりました。駆除活動は、 観光祭りでも開催し、町民やキャンパーに捕獲・観察・試食を行いました。
9月に予定していた、ポスターによる町民への周知活動は、台風による武利川の氾濫により、教育事 務所のみの配布となりました。予定を変更して活動のフィールドである「いこいの森」の被害を映像で 学習しました。洪水の恐ろしさを知りました。その後、復興ボランティア活動として流木拾いを行いま した。テレビや新聞で報道されて評価されました。
今回の事業では、水生生物の調査から外来種の駆除活動まで系統的に学ぶことができました。この活 動で、数人だったザリガニをさわれる子も増えました。川の生き物に興味をもつ子も出てきました。「地 域の自然の中で生きる子ども」に一歩近づきました。それでも武利川の自然を体感するのはまだまだと いえます。また、今回の活動を地域や学校の中で広げていく活動が不十分であったことが反省点といえ ます。
今後は地道な調査活動や体験活動を展開するとともに、同好会員が学び広げ、武利川と生態系を保 全していく活動を展開していきたいとと考えています。
NPO法人丸瀬布昆虫同好会

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武利川再生プロジェクト