Webレポート

【札幌市】手稲さと川探検隊 Webレポート

団体名:手稲さと川探検隊(札幌市)

事業名:手稲 環(わ)プロジェクト mizu 音(おと)でみんなつながっている

事業概要:年 3,4 回の「生きもの探し」、水生生物モニタリング、生物生息 MAP 作成。自然体験 活動。 

 

手稲さと川探検隊は、北海道e-水プロジェクト 2012 助成金で、札幌市手稲区、特に手稲山から 住宅地を流れる河川(三樽別川、星置川)などで「手稲 環(わ)プロジェクト mizu 音(おと)でみん なつながっている」を実施しました。 

手稲山にも春が訪れ、春の妖精が咲き始めた 4 月 28 日、ざりがに探偵団主宰の齋藤和範先生を迎 え、「カエル卵ソン」を行いました。都市化に伴い急激に見られなくなったカエルの卵、今残ってい るのはどこ?今の生息地を守るには?かつての生息地を復活は可能?そんなことを考えながら、ま ずは室内で古い地図と新しい地図・航空写真を見ながらありそうな場所をチェック。エゾアカガエ ルの生息にはオタマジャクシが育つことができる水たまりとカエルが暮らせる林が必要。手稲を3 つのエリアに分けて予測を立てた場所に行き、観察。そして情報を持ち帰り、地図に落としました。 昨年より更に情報が集まり、またどんなところにいたのかを実感した楽しい1日でした。 

木々も芽吹き始めた 5 月 19 日、旭山森と人の会代表の皆川昌人さんを迎え「バードウォーク」 を 行いました。さまざまな環境で暮らす野鳥を調べながら、森から川を下って海へ歩くという企画で す。早朝手稲山北尾根の登山口に集合、鳥たちのさえずりを聴きながらと林を麓を横切って歩いて いきます。住宅地に出、星置川の扇状地と手稲の低地を見渡し、星置神社から海を望み、星置川沿 いに海へ。平地の鳥、そして海の鳥と観察しながら、6km 歩いた達成感も味わう1日でした。結果 はバードマップに取りまとめ、地域の方々に広く紹介します。 

夏真っ盛りの 7 月 28 日には、コウモリナイトを動物写真家の中島宏章さんを迎え、北大農学研究 院の協力を得て実施しました。日中は星置川で川遊びを存分に楽しみ、川の生き物を観察、そして 暗くなるのを待ち、川で育った虫などをたくさん食べているコウモリ観察です。バットディテクタ ーで超音波を確認しながら、コウモリのいるのを実感!そして捕獲したドーベントンコウモリを間 近で観察しました。おもいっきり遊び、そして身近な生きものを体感した1日でした。 

継続して実施している川の生きものモニタリング調査を 6 月 2 日と 9 月 15 日に三樽別川と星置川 で齋藤和範先生の指導の下、行いました。川遊びも楽しみつつ、モニタリング箇所で定量調査と定 性調査を行ないサンプルを採取、11 月 11 日にソーティングを行いました。今回はグループ毎に専門 とする生きものグループ(カゲロウの仲間など)を分類するという方法を取ったので、能力アップ になりました。 

今回の事業では、大都市の身近な自然をさまざまな角度から調べ、感じ、そして遊びました。多 くのデータが蓄積されて、鳥の情報はマップとして公開されます。参加者は確かな体感が得られ、 身近な自然や清らかな水の素晴らしさ大切さを実感できました。 

今後もこのような活動を継続・発展させていくとともに、将来的には感じ調べるところから一歩 進めて、自然を川をより良くする活動にも展開していきたいと思います。