Webレポート
ニホンザリガニ保全と外来ザリガニ問題を伝えるための啓発活動
【小樽市】ザリガニと身近な水辺を考える会 Webレポート
団体名:ザリガニと身近な水辺を考える会(小樽市)
事業名:ニホンザリガニ保全と外来ザリガニ問題を伝えるための啓発活動
事業概要:シンポジウムや展示会、調査会や観察会など啓発活動を通して、ニホンザリガニ保全や外来種 等の水辺環境の大切さを伝える。また、ホームページや小冊子配布により、情報発信を行う。
私たちはニホンザリガニの保全と外来ザリガニ問題の啓発を目的として活動しています。また、ザリガニを 通して身近な水辺環境の大切さを伝えたいと考えています。2007 年に活動をスタートし、最初は円山動物園 と協働で講演会やシンポジウムを開催していました。昨年度から北海道e-水プロジェクトに助成をいただき、 活動の場を全道に広げることができました。
各地の自治体や博物館、市民団体と協力し(サテライトと呼んでいます)、ニホンザリガニ観察会やウチダ ザリガニ駆除体験会、シンポジウムなどを開催しました。私たちはザリガニの生態や魅力、水辺環境の大切さ、 外来ザリガニの問題について専門的な視点から伝えられ、サテライトの方々にとってはより楽しくレベルの高 いイベントが開催できて参加者の興味も高まったと好評です。
企画・実施は当会が中心となって行い、募集や会場の手配などはサテライトの方々にご協力いただくのが大 まかなスタイルです。昨年度は最初の取組だったので各地に出向き、主旨を説明するところからスタートでし た。今年度は、昨年実施したサテライトとは継続事業としてスムーズに運営でき、さらに新しいサテライトを 広げることができました。
また、当会を通してザリガニに関する活動をする人たち同士のネットワークを築いていきたいと考えていま す。その一環として「全道ザリガニサミット」と「ヤングザリガニサミット」を円山動物園で開催しました。 「全道ザリガニサミット」は昨年度から連携してきた方々に各地での活動について発表していただきました。 「ヤングザリガニサミット」は高校生や大学生のザリガニに関する調査や研究に関する発表会です。北海道教 育委員会の後援もいただきました。本事業は昨年に引き続き 2 回目で、若者たちに発表の場を作りたいこと、 生き物や水辺環境に関心のある若者同士で交流してもらいたいこと、次世代の環境を守っていく人材を育てる ことを目的としています。
清水高校、真狩高校、教育大学函館校が発表し、ほかにも調査に協力している酪農学園大学やコンサルタン ト会社、高校放送部の取材も入り、賑わいました。同じニホンザリガニでも生息地ごとに異なる生態があり、 ザリガニを通して地域の自然や魅力を再発見したという発表がありました。
交流会では園内のアースカフェを活用させていただきました。自由参加にしたので、興味を持って参加した 教員や高校生も加わってザリガニ談義に華を咲かせました。 子どもたちに水辺環境や自然に関心を持ってもらうため、出前授業にも取り組んでいます。今年度は札幌市 内の小学校で行ったほか、北海道コカ・コーラ様からお声をかけていただき、工場見学の中にプログラムを組 み入れていただきました。
一連の事業の募集告知・報告はホームページを通して行っています。また、ホームページからはザリガニに 関する問い合わせや冊子「ザリガニのひみつ」を送ってほしいなどの希望が寄せられることもあります。ザリ ガニに関する学術的な情報や博物誌的なお話も掲載していますので、ぜひご覧になってください。

ザリガニと身近な水辺を考える会
ニホンザリガニ保全と外来ザリガニ問題を伝えるための啓発活動