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事業名

ウヨロ川における野生サケ保全活動の人材育成事業

【白老町】NPO法人 ウヨロ環境トラスト Webレポート

団体名:NPO 法人ウヨロ環境トラスト 

事業名:ウヨロ川における野生サケ保全活動の人材育成事業 

事業概要:講演会、野生サケ現地調査ワークショップ、サケ遡上観察会、等 

 

事業の目的、概要

NPO 法人ウヨロ環境トラストは、北海道 e-水プロジェクト助成金を活用し、白老町のウヨロ川中流部 をフィールドに、野生サケ保全活動の人材育成事業と野生サケの重要性を知っていただく普及啓発事業を 実施しました。 

人材育成事業では、野生サケ保全活動を地域の人材で継続的に実施できるようにするため、産卵床の数 やホッチャレなどの調査ができる人材育成を目的に平成 24 年 10 月 6 日、「サケ調査方法研修会」を行い ました。また、研修会に参加したボランティアも一緒に参加して、10 月 20 日から 2 日間ワークショップ を兼ねた現地調査としての「サケ調査」を実施しました。今年の遡上・産卵状況としては、これまでの 4 年間で過去最多の産卵床を確認しました。 普及啓発事業としては、一般の方を対象に 9 月 15 日、萩野公民館で講演会「野生サケの重要性と保全に ついて」を開催し、平成 21 年から実施してきたウヨロ川のサケの遡上の実態とホッチャレを食べる動物 などの調査から分かった事を紹介するとともに、野生サケの重要性と保全について、日本におけるサケ科 魚類研究の第一人者である北海道大学大学院水産科学研究院の帰山雅秀教授に講演を行っていただきま した。また、11 月 15 日には午前と午後の 2 回、「ウヨロ川サケ遡上観察会」を親子 3 組 9 名、一般 20 名、スタッフ等 7 名、計 36 名の参加で実施し、サケの遡上、産卵の様子を観察し、野生サケの意義など を専門家から学びました。 

 

結果(成果、感想) 

調査方法研修会に参加したボランティアからは、「産卵床の数が多い場所では産卵床が重なっているため 数が確認しづらいが、実際に産卵床を数えることができるようになった。」との感想が寄せられ、後日行 われた現地調査にも参加していただきました。 「講演会」ではサケの孵化放流事業に携わっている方も参加して、多くの質問がありました。「観察会」 には札幌市、苫小牧市等の他の町からの参加者が多く、「自分の住んでいる所の川でもサケを見ることが できるが、これほど多くのサケの遡上を間近に見たのは初めてだ。」と感激の声がありました。 また、今年の活動を紹介するホームページも合わせて作成し、公開しております。 ウヨロ川サケ保全活動 2012 http://www.shiraoi.org/trust/salmon/e-mizu2012/ 

 

今後の展望 

調査方法研修会を受講したボランティアの協力により、サケの遡上状況の現地調査を実施出来ましたが、 継続的な調査を実施できる人数までには至らないことから、次年度も研修会を開催して参加者を増やし、 地域の人材により野生サケ保全の取り組みを継続できるような体制の確立を目指したいを思います。 また、将来的にはそのボランティアの協力もいただき、サケ遡上をガイドする体制を確立して、サケを 中心とするウヨロ川のエコツアーを活発化させ、人と環境が調和した地域の取り組みとして発展させてい きたいと思います。

NPO法人 ウヨロ環境トラスト
助成団体

NPO法人 ウヨロ環境トラスト

事業名

ウヨロ川における野生サケ保全活動の人材育成事業