Webレポート

事業名

「道北域における特定外来生物ウチダザリガニの防除活動」

【旭川市】ざりがに探偵団 Webレポート

団体名:ざりがに探偵団(旭川市) 

事業内容:道北域における特定外来生物ウチダザリガニの防除活動 

事業概要:江丹別川、手塩川で、①江丹別川、天塩川ウチダザリガニ調査・防除活動、 ②ホタル、ヤマコウモリ学習・観察会 

 

道北域における特定外来生物ウチダザリガニの防除活動 

 

さりがに探偵団は、e-水プロジェクトの助成金で、石狩川水系支流江丹別川、及び天塩 川水系において、特定外来生物のウチダザリガニの防除活動及び分布調査や、一般市民へ 外来生物への認識を深めるための普及教育活動を行いました。  

江丹別川では、防除活動や普及教育活動を中心に実施しました。防除活動においては、 5/27~11/3 までの間、延べ 46 日、延べ 350 名が参加し、24,396 個体を捕獲することが出 来ました。また、6 月と 7 月には旭川市嵐山小中学校の総合学習として、ウチダザリガニの 防除活動や川の生きもの観察会を行うとともに、8 月には旭川市永山公民館と連携し防除体 験講座を開催しました。 

天塩川水系では、6 月に名寄市北国博物館と協力し、ウチダザリガニワークショップを行 うとともに、名寄市街地の天塩川水系において分布調査を行いました。

また、7 月には中川 町自然史博物館と協力し、天塩川の支流安平志内川において分布調査を行い、それに引き 続き同支流の問寒別川・音威子府川においても分布調査を行いました。これらの調査にお いて、名寄市街地の天塩川本流や、音威子府川などで新たな生息地も確認しました。 また、外来生物が蔓延ることで失われる身近な自然に生息する生物も目を向けてもらう ために、ざりがに探偵団講座及びワークショップを 4 月~10 月までに 6 回開催しました。・ 春の七草からみた人間と自然との関わり・無尾類を中心とした両生類の博物誌・河川生態 系と水生生物の関わり・ホタルの自然史・生き物の季節的移動、渡りから見た自然環境・ 足もとの生き物たちと森林生態系、と盛り沢山の内容で、こども達や父母と共に身近な自 然の調査や観察を行いました。 

今回の事業では、江丹別川のウチダザリガニを過去最大の個体数を防除することが出来 たこと、またざりがに探偵団が行っている防除活動の取り組みが、旭川市だけではなく道 北域の市町村に少しづつ広がりを見せ、中川町や名寄市などでも調査や防除の認識が生ま れてきたことが成果といえます。しかしながら、江丹別川におけるウチダザリガニは予想 以上に繁殖力が強く、増殖や分布拡大を防ぎきれていない事も浮かび上がってきました。 

いったん入り込んでしまった外来種を防除することは容易ではありません。元々の自然 環境を取り戻すために防除を行う事は重要ですが、防除を行うことになる前に、元々その 土地に生息する在来種を守るための普及啓発活動が、ますます必要だと感じました。これ からも防除活動を継続して行うと共に、身近な自然の重要性を伝えていくような普及啓発 活動を展開していきたいと考えています。

ざりがに探偵団
助成団体

ざりがに探偵団

事業名

「道北域における特定外来生物ウチダザリガニの防除活動」