Webレポート

事業名

「しむかっぷサクラマスプロジェクト」

【占冠村】NPO法人 占冠・村づくり観光協会 Webレポート

団体名:NPO 法人占冠・村づくり観光協会(占冠町) 

事業名:しむかっぷサクラマスプロジェクト 

事業概要:サクラマスという象徴を通じて川への興味を喚起し、親しみ、学び、調査するという複合的 なプログラムを実施する。森、川、海の循環を知り、生態系の多様化の保全が必要であることを体験を 通じて学んでいく。 

 

NPO 法人占冠・村づくり観光協会は、2011 年度から「しむかっぷサクラマスプロジェクト」に取り組 んでいます。 

このプロジェクトは、村内を流れる一級河川・鵡川に真の清流の姿を取り戻そうとするものです。人 が川に親しみ、学び、知ることから環境保全意識を高め、サクラマスを象徴とした生物多様性の発展に 努めています。さらに、森・川・海・人の暮らしのつながりを認識し、大切に育んでいくことで豊かな 鵡川を未来につなぎます。 

 

6 月 22 日、占冠中央小学校の全校児童 45 名がヤマメ(川で生育するサクラマスの呼称)の稚魚約 3,000 匹を放流しました。川に放たれ元気に泳ぐ稚魚の姿に歓声を上げた子供たちは、元気に大きなヤマメに 育つことを祈っていました。 6 月 26 日、のべ 44 名が参加しサクラマスフォーラムを開催しました。プレフォーラムでは、占冠村 内からむかわ町までバスで移動しながら、鵡川とその周辺環境を視察しました。途中、野鳥を観察した り、河川に設置された護岸や頭首工などの人工物について考えたりしながら、鵡川の現状について話し 合いました。 

その後のフォーラムでは北海道立総合研究機構さけます内水面水産試験場から 3 名の講師を招き、サク ラマスとサクラマスを取り巻く環境についての講演会を行いました。講師それぞれから、サクラマスの 生息環境や森との係わり、サケ科の特徴・見分け方、降海・回帰の周期などについて研究結果を踏まえ た具体的な説明がありました。質疑応答では、スモルトについての質問や道内河川の在来魚の現状など について話し合われました。 

7 月 30・31 日、札幌圏などから 15 組の家族 56 名が参加したサクラマスファミリーキャンプを開催 しました。このキャンプでは、木々や森を使った遊び、鵡川の源流散策、植樹、川遊びなどの多彩なプ ログラムを実施。普段、都市部で生活している参加者は「自然との濃い触れ合い」から多くの感激、驚 き、発見を得たようです。子供たちは遊びをとおして、森や川、生き物が自分に与えてくれるものを実 感し、その価値について理解ができたと思います。また、子供たちの目線で自然と係わる体験をした大 人たちは、占冠の豊かな森と美しい川の存在を知り、環境保全に対する意識を高めてくれました。 

 

河川とその周辺の自然環境を改善し、守り育てるためには、流域住民だけでなく多くの人の理解と協 力が不可欠です。今後は、①流域間交流の推進と拡大、②占冠の森・川を活用した環境教育、③スモル ト(降海するヤマメ)の育成・放流、④サクラマス資源調査、を中心に事業を継続し、「みんなで考え」「み んなで実行する」プロジェクトとして発展していきたいと思っています。

NPO法人 占冠・村づくり観光協会
助成団体

NPO法人 占冠・村づくり観光協会

事業名

「しむかっぷサクラマスプロジェクト」